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消費税増税 いわゆる損税問題について

来年の春に消費税が8%になる予定です。
予定なのでまだ最終決定ではありません(政府は秋頃に予定通り増税するかどうか判断するようです)。

また来年4月は薬価改定と診療報酬・調剤報酬の改定があります。
現在中医協ではこの改定に向け様々な議論が行われています。その議論の中で消費税増税についても論議されてます。

ではなぜ医療機関にとって消費税増税が問題になるのか?
それは医療機関の仕入や支払には消費税がかかるのに医療機関の収入のほとんどを占める保険診療においては消費税を転換できないことによります。これを医療機関の損税問題ともいいます。
なお、自由診療の美容クリニックや歯科の保険外の部分は価格を自由に設定できる、つまり消費税を患者へ請求する治療費へ転換することができます。

医療機関の仕入とは例えば薬剤、手術や処置で使う包帯等の消耗品などたくさんあります。また検査の外注費、検査キット代、医療機器を購入した際にも消費税の支払いをしなければなりません。

一般の商取引と同様に保険診療でも消費税を正しく患者に転換できるようにした方がいいという意見もありますが抜本的に法制度を変えなくてはいけないので現実的には極めて難しいようです。

ということで現在中医協で論議されている対応策は下の3案になります。
①基本診療料・調剤基本料に消費税対応分を上乗せ
②消費税負担が大きいと考えられる点数項目に代表させて、消費税対応分を上乗せ
③1点単価に消費税対応分を上乗せ

①はどの医療機関(病院、診療所)、薬局でも算定する基本料の点数UPで消費税増税時に被るであろう支出増をカバーするという方策です。①のメリットは割と平等にどの医療機関も保険点数があがることにあります。しかし病棟の種類(一般、療養、精神病棟など)でコスト構造が違うのできちんとコスト分析をしたうえで施設ごとに適切な配点をしなければどこかが得してどこかが損する結果になることがあります。

②は例えば検査(外部に検査を外注したり検査機器を購入するのに消費税かかかる)や処置(包帯や絆創膏など請求できない消耗品に消費税がかかる)など明らかに消費税負担が大きい項目に重点的に点数を配分する方式です。ただこれも診療内容に偏りがあると逆に不公平になるのではとの指摘があります。

③は1点10円を1点10.03円などのようにして保険点数を上げる方法です。
これも過去消費税5%まで引き上げた際に講じた対応を考慮して調整すると問題が出てくるようです。

今後も消費税増税にかかる問題は中医協で討議されていく予定です。また10月末に医療経済実態調査結果の報告があります(医療機関、薬局の経営状況を分析した報告書)。今後この医療経済実態調査結果の報告などをもとに点数配分が検討されていきます。「活かさず殺さず」点数配分は決められます。恐らく①と②を組み合わせた形で落ち着く様な情勢です。

なお薬価については、消費税増税について論点がクリアで既に対応策も決まっているため討議の対象にはならないようです。
というのは現行の薬価算定の方式ですが(ざっくりと)、

 薬価=実際の流通価格x1.05(これが消費税分)+調整幅

となっており政府としては薬価は税込み価格であるという認識です(消費税分は薬価差益として医療機関、薬局に入っていることになります)。
現行の薬価算定方式を大幅に変えることが無ければ、増税になった場合↑の1.05を1.08にすることで医療機関、薬局の薬剤にかかる消費税問題はないということになります。とはいえ薬価差益のなかに差益と消費税が混じっているため「不透明だ」という意見はあります。

では。

chef

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